【画像1】
【画像2】
【画像3】
【画像4】
栗の蜂蜜は手入れをしていない濡れた犬のニオイがする、という話を松尾依里佳さんが秘書をつとめる某探偵番組で観たことがあります。
あれって実は百果蜜で、その中に含まれる蕎麦の蜜が強烈なんですよね。好きだけど♪
蜂の巣に似た【画像1】は、角膜のいちばん奥にある角膜内皮細胞の顕微鏡写真です。
角膜は透明で血管がありませんので、この角膜内皮細胞がポンプのように、角膜内の老廃物を出したり必要な養分を供給したりして、角膜を透明に維持しています。
この角膜内皮細胞は他の細胞と違い、壊れると再生できません。まるで心筋細胞です。
壊れると…例えばある細胞がダメになると、そこの部分は角膜内皮細胞が無くなります。
更に付近の細胞がダメになった細胞のあったエリアをカバーしようとして大きくなって、結果として細胞が全体的に大きく、かつ細胞の大きさにバラツキが生じます。
前者の例が【画像2】で後者の例が【画像3】ですが、こうやって細胞が傷んでくると、そのうち角膜を透明に維持することができなくなり…角膜が白く濁ってしまいます。
そうなると、角膜移植しか治療方法はありません。
先ほどもお話ししたように角膜内皮細胞は再生できませんので、角膜が白く濁ってから対策を考えても手遅れで、かつ、それまではほとんど自覚がありません!
なんて厄介なんでしょう。←デジャブのような展開ですね…
一般的に角膜の酸素不足は、角膜内皮細胞を減少させるリスクになると信じられているようなので、当診では一定のリスク判断のもと、対象になる方の角膜内皮細胞の撮影をさせていただいています。
右横にある細かい数字ですが、CDは人口密度みたいなもので、1mm四方のエリア内に細胞がいくつあるかを示しています。当然大きいほどいいのですが、これが500を切るようになると、角膜が濁ってきます。まあ…いろいろ考えると2000は欲しいですね。
CDの少し下にあるCVは細胞の大きさのバラツキ具合を示しますので、これが小さいと粒が揃っていることを示します。50以下なら概ね問題はないと考えます。
ところで【画像3】と【画像4】を比べてみて下さい。
どちらもCDは似たようなものですが、CVの値が全然違います。どういうことでしょう?
一般的にCVが大きいとバラツキが大きいことを示し、ひいては現在でもバラツキが変化していることを意味します。反対にCVが低ければ、今はバラツキの変化が少ないのではないかと推測されます。
つまり【画像4】は【画像3】に比べて、今後悪くなる可能性が大きいかもしれません。
とは言え、生きているうちだけ保たせればいいのです。←どこかで聞いた気が…
ですからそういった判断に基づいて検査の間隔を考えたり、コンタクトレンズをつける時間を制限させていただいたり、違うレンズを提案することがあります。
どうかご理解いただければ幸いです。ちなみに【画像1】は私です♪
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