

たまに検診結果の相談で遭遇するのが、色覚異常です。
実際のところ男性の20人に1人は先天性の色覚異常なので、だいたいクラスにひとりいる計算です。
そして先天性の色覚異常は遺伝するため、ある程度家系内でまとまって発生します。
なお女性の場合は、概ね500人に1人です…なぜこんなに男女差があるのでしょうか?
これを理解するには伴性劣性遺伝(X染色体性劣性遺伝)についての
という知識が必要です。
これをもとに画像の図を見ていきましょう。
左上のように父からXかYの染色体のひとつを、母から2つあるXのどちらかを子は受け継ぎます。
したがってその組み合わせは4通りあります。
ここで母が保因者だった時のことを考えましょう。左中の図です。赤い丸が色覚異常の遺伝子です。
すると子は男の子なら2分の1の確率で色覚異常(青地)となり、女の子なら2分の1の確率で保因者(黄地)となります。
そう…男の子だとX染色体のひとつが色覚異常だとそれをフォローしてくれる他のX遺伝子がないために色覚異常を発症しますが、女の子だともうひとつのX染色体が正常なら発症せず保因者どまりとなります。
これが色覚異常の男女差の原因です。
ちなみに左下のように、父が色覚異常で母が色覚正常ならば誰も発症しません。不思議ですね。
なお先天性の色覚異常に対する治療方法は、現時点では存在しません。いわゆる『個性』の範囲です。
そうは言っても職業選択上での制限があったり、日常生活でも肉の焼き加減がわかりにくい…と言うか、焼き加減がわからないという不自由な点もあります。
色覚異常のバリアを下げるような眼鏡もありますが、これは色覚異常を治すワケではなく、見分け易さをフォローする程度のものと割り切った方が無難です。
多くの色覚異常の人は例えば信号機の配列パターンを覚えるなどの努力によって、日常生活の上でのバリアを克服してきています。
世の中が色覚バリアフリーにもう少し気を使って、みんなが見やすい世の中になることを願っています。

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